サイボウズと語ろうPlurality 多元性の実践と期待
7/22 20:00-21:00
サイボウズと語ろうPlurality 多元性の実践と期待
DeSciTokyo 【FtC Tokyo開催直前 】
『サイボウズ @cybozushiki と語ろうPlurality 多元性の実践と期待』
登壇者
サイボウズ
高部さん @t2ot2o
西尾さん @nishio
CfJ
関さん @hal_sk
音声ファイル@Dropbox
Transcriptをクリックしてジャンプしたり、再生速度を変えたりできる
claude.icon
1. イベント概要:
名称: 「Funding the Commons Tokyo」
日程: 7月24-25日
規模: 登録300人以上、スピーカー含め360人程度
1日目テーマ: サイエンス領域、公共財としてのサイエンス
2日目テーマ: デジタル公共財とデジタル民主主義
特別ゲスト: オードリー・タン氏、グレン・ワイル氏(来日予定)
ストリーミング配信あり
2. Pluralityの概念:
定義: 社会的分断を克服し、異なる視点を持つ人々の協力を促進する技術・社会運動
主要概念: 「ブロードリスニング」(大勢の人の意見を吸収・強化する技術)
背景: 2010年代のソーシャルメディアによる社会分断への対応策
目的: 民主主義のアップデート、協力のための技術開発
特徴: 人間の多様性を尊重しつつ、技術を活用して意見集約
サイボウズの理念とPluralityの概念の関係:
サイボウズの理念:
パーパス(存在意義): "チームワークあふれる社会を創る"
重視する価値観:
a) 多様な個性の重視
b) 対話と議論の促進
Pluralityとの親和性:
多様性の尊重: サイボウズの「多様な個性を重視する」という価値観とPluralityの「異なる視点を持つ人々の協力」という概念が合致
対話の重要性: サイボウズの「対話と議論」の重視とPluralityの「ブロードリスニング」の概念が類似
チームワークの促進: サイボウズのパーパスとPluralityの「協力のための技術」という側面が一致
高部哲男氏の見解:
サイボウズの理念とPluralityの概念に強い親和性を感じた
この親和性が、Plurality本の日本語版出版を決定する要因の一つとなった
期待される効果:
サイボウズの企業文化や理念の実現に向けて、Pluralityの概念や技術が有用なヒントを提供する可能性
チームワークや協働の新しい形態を模索する上で、Pluralityの考え方が参考になると期待
技術と人間性の関係:
サイボウズが目指す「チームワークあふれる社会」の実現に、Pluralityの技術が貢献できる可能性
テクノロジーを通じて人間性や協調性を高めるという点で、両者の志向性が一致
3. 参加者と取り組み:
a) 関治之氏(Code for Japan代表):
経歴: 11年間シビックテックに携わる、東日本大震災をきっかけに活動開始
視点: オープンソース×コミュニティ×行政の融合
現在の関心: デジタル民主主義、Plurality
Code for Japanの活動: 市民による技術活用で社会課題解決
b) 西尾泰和氏:
役割: Plurality本の翻訳に関与
興味の経緯: 知的生産性向上の延長としてPluralityに注目
活動: 安野たかひろ氏の選挙運動でPluralityを実践
見解: AIと人間の協調による未来の統治形態に関心
c) 高部哲男氏(サイボウズ式):
役割: Plurality本の日本語版編集担当
興味: テクノロジーと人間性の関係
視点: テクノロジーによる人間性の回復可能性
4. 東京都知事選での実践:
候補者: 安野たかひろ氏
使用ツール: 「Talk to the City」(AI活用の意見集約システム)
アプローチ: 従来の対立型選挙運動と異なる、ポジティブで参加型
特徴: 市民の意見をAIで可視化、マニフェストに反映
背景: 西尾氏からPluralityの概念を学び、関氏からTalk to the Cityを紹介される
5. デジタル民主主義とAIの議論:
主要論点: AIによる統治 vs 人間の意思決定の重要性
西尾氏の見解:
AIが人間より賢くなればAIが統治すべき
但し、人々の幸福の定義は人間が行う必要性がある
一人の人が決めることではなく、多様な幸福の形があることをデータ化しなければならない
それなしでAIが統治すれば誰かの決めつけた幸福の形を押し付けられることになる
なのでデジタル民主主義→統合テクノクラシーの順で進むべき
関氏の見解: 人間の参加と熟慮の重要性
議論されたモデル:
成田悠輔氏の「政治家は猫になる」理論
"22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる"
統合テクノクラシー、デジタル民主主義、企業家的リバタリアニズムの3つのイデオロギー
21世紀のイデオロギー
6. Plurality本の日本語版:
出版予定: 年内
現状: Amazonで予約開始
イベントでの展開: ブース出展予定
翻訳プロジェクト開始: 2022年10月頃
7. イベントへの期待:
目的: 新しい民主主義のあり方を模索する実験の場
内容: 様々な自治体での実践例の共有、デジタル公共財の重要性の議論
注目セッション: オードリー・タン氏と安野たかひろ氏の対談
Broad listening in practice
期待される成果: 公共を支えるエコシステムの発展
8. その他のトピック:
a) Dig DAOコミュニティの活動:
目的: Web3.0を支える環境や技術の研究開発
起源: デジタル庁のWeb3.0研究会から派生
現状: デジタル庁から独立し、約10名で活動
取り組み: デジタルマッチングファンドの実験
DigDAOマッチングドネーション
b) クアドラティックファンディング(Quadratic Funding):
概念: より多様な選択肢に資金を分配する新しい仕組み
目的: 公共財への効果的な資金配分
9. 民主主義の未来に関する議論:
課題: 現行の代表制民主主義の限界(4年に1度の選挙の問題点)
提案: より頻繁で具体的な市民参加の必要性
方向性: テクノロジーを活用した新しい意思決定プロセスの模索
目標: 納得感のある社会的合意形成メカニズムの構築
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